学童保育の経営にかかるコストと運営成功のポイント
学童保育の経営にはどのようなコストがかかってくるのか、学童保育を運営していくうえで成功させるためのポイントについてご紹介していきます。
学童保育の経営にかかるコストと運営成功のポイントについて興味のある方は是非チェックしてみましょう。
目次
学童保育施設経営にかかる基本的なコスト
・人件費 360万円/1人
（地域により水準は異なります。また交通費は別途支払う必要があります）
・設備賠償保険 6万円
・送迎車の保険 15万円/1台
・火災保険 2万円
・販促費 20万円
・光熱費 60万円
・家賃 30万円
・その他雑費 50万円 （備品・消耗品の購入費・通信費等）
大まかな目安として、スタッフ（指導員）を一人雇う場合年間550万円程度かかります。
もちろん、規模に応じてスタッフの人数は変動することでしょうから、多く雇った場合費用はさらに多くなります。
補助金を利用することでコストの削減を図ることが可能
ランニングコスト…施設の運営を維持するための費用は削減することができるのでしょうか？
こまごまとした節約やすることで少しならコストを抑えることができるかもしれませんが大幅に、となるとなかなかに難しいものです。
しかし、今、ぜひ知っておきたいことがあります。それは「国の補助金」を使うことで大幅にコストを削減することが可能だということです。
一定の条件を満たせば補助金制度を利用することができるので、開設予定地の自治体に問い合わせをし、利用可能な補助金の有無を調べてみましょう。
学童保育の補助金例
・放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善費補助金
・放課後児童健全育成事業費補助金
・放課後児童クラブ等におけるICT化推進事業補助金
学童保育施設の運営を成功させるポイント
では、具体的に学童保育施設を運営し、成功している経営者はどのように運営を行っているのかといったポイントについてみていきましょう。
まず、重要なことは「固定費をなるべく抑える」ということ。そして、「競合施設との差別化を図る」ということです。
固定費をなるべく抑えるためには
固定費とは売り上げに影響されない、一定に発生する変動しない費用のことです。ランニングコストのうちの一つに当たります。
例えば、備品の節約などに始まり、費用の掛かる広告をやめてSNSで自ら広告を発信する、入退室管理システムを導入した防犯セキュリティ費用の削減をする、などが挙げられます。
備品の節約
単純なことですが、コピーをなるべく使わないようにすればインク代や紙代を節約することができます。
ほかにも必要備品を丁寧に節約して使うことで小さいながらも経費を削減することが可能です。
広告を無料のSNSで配信する
広告にお金をかけているなら、実際の費用対効果を確認したうえで変更を検討しましょう。
例えばフェイスブックやツイッターなどのSNSで日々配信する場合、広告費は無料です。
入退室管理システムを導入した防犯セキュリティ費用の削減をする
ICTシステムの機能の一つである入退室管理。これらはそれぞれの持つ登録されたICカードで入退室の記録を残すことができます。
セキュリティシステムの導入には非常にコストがかかりますが、ICTシステム化をすれば入退室管理のほか、スタッフの勤怠管理や入退室管理、各種申請などが1つのシステムで行えます。
誰がいつ入退室したのか、まだ来ていない人はいないかなどの管理はもちろん、ICTシステムを使えばペーパーレスにも繋がり、前述の備品節約を行うことも可能です。
1つのシステムで多くのことをこなすことができるのでそれぞれのシステムを別々に購入する必要がなくコスト削減ができます。
競合施設との差別化を図ること
ほかの学童保育施設では行っていないことや、ほかの学童施設よりも優れた設備で差別化を図ることが顧客の確保に繋がります。
売り上げを増やすためには利用者を増やす必要があるからです。
最近では英語教育を行ったり、プログラミング学習を学べたりする学童保育施設が増えてきています。
学童保育のスタッフに英語が堪能なスタッフやバイリンガル教師、プログラミングが得意なスタッフ等を配置し、塾よりも気軽に、しかし自宅よりも緊張感を持った学習の場を作ることが可能です。
スタッフも保育というよりは自身の得意分野を発揮できるので募集しやすい傾向にあります。
学校が終わった後にも学習ができる場所というのは保護者としても興味を惹かれます。
ほかには、児童を預かる時間帯を長く確保し、夜遅い時間帯まで運営している学童保育施設などは、遅くまで働く保護者に支持されていて需要が高いのです。
