ICTシステム・GAKUDOUを導入して学童保育のICT化を進めている学童保育所様にお話をききました。
これまで保護者との連絡は電話か紙ベースの連絡帳で行ってきた学童保育所A様。昨今近隣地域で震災があり、一部の保護者から緊急連絡についてICTシステムの導入を検討してはというご指摘をいただき、GAKUDOUのお試しをされています。

ICTシステムを導入したのはどのような目的からですか？

正直システムの導入には消極的でした。研修を受けることや、機器導入などの予算の見直しもしなければいけないし、保護者さまや現場の保育士はそうではなかったかもしれませんが、特に問題を抱えているというつもりもなかったんです。

しかし、先般大きな地震があり、痛ましい状況にある被災者や、ちょうど学校から学童保育所に移動する時間帯に地震が起こったことを鑑みて、保護者の方から緊急連絡についてもっと迅速に行えるようにしてほしいという要望がありました。小学校の方でも保護者用のお便りや遅刻・欠席連絡をするためのシステムを今年度から導入されたので、保護者の要望が強くなったようです。スタッフからもいざというときに子どもたちを守らないといけないだけでなく、電話連絡を保護者さま一人ひとりにしていくのは現実的ではないということから、保護者さまとの連絡ツールとすべく導入を考えている次第です。

GAKUDOUを導入してから変化した点などございますか？

子どもたちの慣れが驚くほど早かったです。そしてスタッフと子どもたち、スタッフと保護者様との対面でのやりとりが増えたと感じました。子どもたちが入退室登録を行ってくれ、それによって入室者の管理ができるので明らかにスタッフの業務負担が軽減されたと感じています。ICTシステムを導入したのは保護者との連絡をスムーズにして、万が一に備えるためだったのに、この変化は棚からぼたもちというか、意外でしたが良かったです。カードやカードリーダーなどの機器購入費用も自治体から出る補助金でまかなえたのでもっと早く検討すればよかったと思いました。

子どもたちもChromebookなどの端末で宿題をしているので、ネット環境は遅かれ早かれ整えなければならなかったですし、そのあたりのサポートもお願いできたので良かったです。

導入現場スタッフ様の反応はいかがでしたでしょうか？

現場スタッフの反応はさまざまでしたね。一部の支援員は、ICTシステムの操作が苦手であったため、導入に戸惑いや不安を感じる場合がありました。しかし、多くの支援員は、ICTシステムの導入によって、日々の業務が効率化され、子どもたちの成長や課題の把握がより正確に行えるようになったことを実感しています。

本来の目的であった保護者との連絡やコミュニケーションもかなりスムーズになったと喜ばれています。

導入後保護者様の反応はいかがでしょうか？

もともと保護者様の希望に応える形での導入だったので、概ね良好です。どちらかというと全く連絡帳の提出がなかった保護者の方から好評で、スタッフのやりとりを楽しんでらっしゃることが伝わってきます。震災や水害などによる万が一の際の備えとしての導入目的でしたが、保護者様との交流が増えたことが良かったのではないでしょうか。

一部の保護者の方からは、情報漏えいに関しての苦言がありましたが、サポートの方から聞いていたセキュリティに関することをお伝えして、ご納得いただけたと思います。

ICTシステムを導入する、使用するにあたって苦労された点はございますか？

予算の確保について悩んでいましたが、それはすぐに補助金で解消されました。あとはスタッフの研修です。できるだけスタッフが揃う時間帯にオンラインで説明会を開いてもらったのでかなりスムーズにいったと思いますが、これを保護者様に説明するのが大変でした。

今後は個人情報の管理や、保護者とのやりとりでプライバシー保護についての確認など、ネットリテラシーの研修も行っていく必要があると感じています。