職員の悩みを聞き出すきっかけになりました
施設長自らも日々の業務を忙しくこなしていると、施設で働くスタッフ一人ひとりの苦労や悩みに気づきづらいものです。
今回は、ICTシステムを導入したことをきっかけに、一人の支援員が抱えていたお悩みを打ち明けてくれたという施設長さまのお話をご紹介します。
―なぜICTシステムを導入しようと思ったのでしょうか?
私たちのクラブでICTシステムを導入する主な理由は、業務効率と情報の透明性を高めるためでした。
具体的には、日々の出席管理、活動記録のデジタル化、そして保護者との円滑なコミュニケーション手段の提供を目指しています。保護者との信頼関係を強化し、子どもたちの安全と健康をより確実に管理することが可能になると考えています。
―スタッフのみな様の反応はいかがでしたか?
職員たちからはさまざまな反応がありました。
導入した直後は、新しいシステムへの適応に苦労する声もありましたが、徐々にその利便性を認識し始めています。特に日常業務の時間短縮や、文書管理が簡略化できたことがおおむね好評です。また、研修を通じて操作の不安を解消し、チーム全体の技術的スキルも向上しました。
―仕事に悩みを抱えていたスタッフのおひとりが、システム導入をきっかけに相談を持ち掛けてこられたとのことですが、その経緯をお伺いできますか?
この支援員は、以前から業務の効率化に関して若干のフラストレーションを感じていたようです。
ICTシステムの導入が決定された際、そのシステムが彼女の業務負担をどのように軽減できるかについて具体的な説明を行いました。この過程で、彼女は自身の悩みや改善を望む点をオープンに話し始め、それが他のスタッフとのコミュニケーション改善にもつながりました。
―ICTシステムを導入して、そのほかどのような問題が解決できましたか?
システムの導入により、緊急連絡の迅速化、請求情報の一元管理、さらには保護者への情報提供の速度と正確性が大幅に向上しました。これにより、日常的な課題だけでなく、予期せぬ事態にも迅速かつ効果的に対応できるようになりました。
また、データ駆動の意思決定を行えるようになったことで、施設全体のサービス品質が向上していると思います。
―ICTシステムの導入を検討している全国の学童保育施設の運営者に向けて、なにかアドバイスはありますか?
ICTシステムを導入する際は、まず何を解決したいのか、どの業務プロセスを改善したいのかを明確にすることが重要です。導入前にスタッフとの十分なコミュニケーションを取り、彼らのニーズや懸念を理解しておくと良いと思います。
また、システム選定では、使いやすさとカスタマイズの柔軟性を重視し、実際の運用を想定したトレーニングやサポート体制の確立も忘れないでください。ICT導入は一過性のプロジェクトではなく、継続的な評価と改善が必要な取り組みです。PC操作が苦手な皆さんも、いったん覚えてしまえば簡単なので、ぜひがんばってください。