連絡帳機能をきっかけに、保護者の心配事を一緒に解決できました

子育てに悩みはつきもの。しかし、共働きで毎日忙しい保護者の皆さんにとっては、誰かに相談したくとも、お悩みを打ち明ける相手も時間も限られているのが現状です。
今回は、ICTシステムが導入されたことがきっかけで、そんなワーキングママさんのお悩みの解決につながったというK市の放課後児童クラブ様のケースをご紹介します。
―ICTシステムを導入しようと思った一番のきっかけは何ですか?
私たちのクラブでは、職員の事務作業の負担が増えており、子どもたちと過ごす時間が十分に確保できないという課題がありました。また、保護者の方々から「子どもたちの様子をもっとリアルタイムで知りたい」といった声も多く寄せられていました。
このような背景から、業務効率化と保護者とのコミュニケーションを強化するために、ICTシステムの導入を決めました。
―職員の皆さんの反応はいかがでしたか?
導入当初は、やはり新しいシステムへの不安や「覚えるのが大変」という声がありました。しかし、実際に使い始めると「作業が効率化された」「情報の共有がスムーズになった」といった前向きな意見が増えたので安心しています。
特に、出欠確認や日報の作成が簡単になったことで、子どもたちと直接関わる時間が増えたことを実感してもらえたようです。
―保護者の皆さんの反応はいかがでしたか?
保護者の皆さんからは非常に好評です。特に、アプリを通じて子どもたちの入退室状況や日々の活動記録をリアルタイムで確認できる点を喜んでいただいています。
「仕事中でも安心できる」「子どもの話題を広げやすくなった」といった声が多く、家庭とクラブの連携がより強化されたと感じています。
中でもおひとり、お仕事で忙しい親御様のお悩みを解決できたのは、導入のもっとも大きな効果だったと思います。
―具体的にはどのようなやりとりがあったのでしょうか?
春から通っている1年生の男の子のお母さまです。内気で人見知りな性格の息子さんが「放課後クラブで孤立していないか」「友達ときちんと関われているか」を心配されていました。本当は入学直後からずっと子どもの様子を職員に聞きたかったそうですが、お迎えで顔を合わせるときはいつも急いでいるし、お子さんの前での聞きづらさもあったようです。
しかし、夏にシステム導入した後に、連絡帳機能を通してお悩みの相談がありました。そこで私がお返事を返し、改めて面談を設定。個別に支援する方法を話し合うことができました。
その後も、ICTシステムを通じて、日々の活動の写真やコメントを共有し、息子さんが笑顔で遊ぶ姿を見ていただいたことで、不安が軽減されたようです。
―ICTシステムの導入を検討している全国の学童保育施設の運営者に向けて、なにかアドバイスはありますか?
まずは、自分たちの施設が抱える課題を明確にすることが大切です。システムは万能ではありませんが、業務負担の軽減や保護者とのコミュニケーション強化といった面で、大きな助けとなることは間違いありません。
また、導入後の職員や保護者へのフォローアップも重要です。最初は慣れない部分もありますが、丁寧な説明会や使い方ガイドを用意することで、スムーズに活用していただけると思います。
何より、子どもたちの笑顔を増やすためのツールとして前向きに取り組むことをおススメしたいですね。