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学童保育における熱中症対策

5月から6月、梅雨明けになると気温と湿度が上がって熱中症になりやすい状況が整ってしまいます。 

熱中症対策のためのICTシステムもありますが、それは気温や環境が熱中症になりやすい状況かどうかをチェックするためのものです。 

実際に熱中症対策をするには支援員・指導員はもちろん、学童保育に入室した子どもたちも自分の身を守るという気持ちが大切になります。 

こちらでは熱中症についてご紹介しましょう。 

 

子どもは熱中症になりやすい

汗が蒸発するときに皮膚の熱を奪い体温を下げる働きをします。 

しかし湿度が高いと汗がべたつきうまく体温をさげられずに熱がこもってしまいます。 

その状態で脱水症状をおこすとあっという間に熱中症になってしまうでしょう。 

 

子どもは汗腺が細く、大人ほど一気に大量の汗をかくことができないことも要因になります。 

小学生はあせっかきのように感じますが、実は大人ほどは汗をかけないのです。 

18歳くらいまでは汗をかいて身体の体温を下げる調節機能は未熟といえます。 

 

子どもは体内の水分割合が大人より多く、脱水症状を起こすとすぐに水分、塩分、ミネラルが足りなくなってしまいます。 

また、アスファルトや建物からの日光の照り返しも大人より地面に近い分より影響を受けやすくなるでしょう。 

 

小学生が熱中症で救急搬送されることは毎年おこっています。 

もちろん公園や遊園地などの屋外が割合多いのですが、学童保育所室内などでも油断はできません。 

学童保育所での取り組み

学童を預かり、その安全を守らなければいけない学童保育所では熱中症対策は必ず行わなければいけません。命に関わることもでてくるのでしっかりと支援員・指導員同士で情報を共有しておきましょう。

室温調節

厚生労働省から伝えられている目安の気温は28度です。

それを踏まえて調節していきましょう。

24度を下回ってしまうと外気温との差が大きくなりすぎ、入退室の際に身体への負担が大きくなってしまいます。

外気温が高すぎてエアコンの効き目を感じにくく、設定温度を低くする場合は注意しましょう。

スポーツドリンクの持ち込み

麦茶だけ、水だけでは塩分やミネラル分が不足してしまいます。

スポーツドリンクばかり飲んでいたら糖分のとりすぎという弊害も生まれますが、熱中症対策・水分補給というより脱水対策としてであればスポーツドリンクは有効でしょう。

きちんと塩分やミネラル分が入っているものを保護者に用意してもらい、清涼飲料水を間違って用意しないように、持ち込みを許可する際注意喚起することをオススメします。

麦茶と塩気のあるおやつの用意

上記の通り麦茶だけ、水だけでは熱中症の脱水症状としては不十分です。しかし学童保育所で水分補給として用意するのであれば麦茶と塩気のあるおやつで十分でしょう。

麦茶や水は15分おきくらいに飲むように声をかけてください。

体重20kgの子で1日に必要な水分量は1.6リットルと言われています。

外遊びや体育館遊びの判断

熱中症予防を目的としてアメリカで提案された指標、暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度)。これに応じて外遊びや体育館遊びを中止するかどうかを判断して子どもたちに伝えます。

熱中症の要因として暑さに身体が慣れていないということがあります。

6月はまだ涼しい日もあるのでこの時期にしっかりと外遊びをして暑さに身体を慣れさせることで熱中症対策につなげましょう。

熱中症ガイドの掲示

熱中症の中には軽症、中等症、重症の3つに症状や対策が分けられています。

学童保育所内であれば、仮に子どもが熱中症になったとしても軽度で発見して対策を取らなければいけないでしょう。

そのための子どもの様子や症状についてのガイドラインを室内に掲示しておきましょう。

また、熱中症を疑い、どのように対処したら良いかを示したフローチャートを同様に掲示しておくのもオススメです。こういう状況になったらどうしたらいいかをわかりやすく示してあることだけを覚えておけば、いざというときに学生指導員でも応急処置ができるでしょう。

保護者の協力 

熱中症に予防のために、保護者の協力は必要です。 

子どもたちが寝不足にならないように、朝食はしっかり食べるようになど、規則正しい生活を提供してもらいましょう。 

もし児童が寝不足であったり、朝食を摂っていなかったりといった場合は学童保育所スタッフに伝えていただくことも大切です。 

子どもたちに考えさせる

保育園や幼稚園などの保育施設では一定の時間で水分補給の声掛けがされています。 

もちろん学童保育所でも水分補給をするという声掛けはしますが、小学一年生の場合、のどが乾いていても「声をかけられるまで水分をとらない」という子がいます。 

自分で気づかないのか、職員から声をかけられなければ飲んではいけないと思っているのかどちらにせよ自分自身の体調不良は本人にしかわからないため危険です。 

 

なぜ水分補給が必要なのか、なぜ着替えたり、汗を拭いたりしなければいけないのか、しっかりと理由を伝えて喉が渇く前に水分をとらなければいけないということを子どもたち自身が判断して水分補給をするよう促しましょう。 

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