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子育て経験者の支援員・指導員が入職後戸惑う理由

学童保育所は学校の延長線と思われがちです。
特に学校の敷地内にある学童保育所はその傾向が強いでしょう。
しかし、学校と学童保育所は似て非なるもの。
学校という決められたルールと教育機関という権威がある集団生活の場と、放課後としての個人の自由を子どもが持つ集団生活の場である学童保育所。
保育士や学校教諭の経験、子育て経験のある方が学童保育所の支援員や指導員に就くことが多いのですが、そんな経験者でも学童保育所では子どもたちの扱いに戸惑ってしまいます。その理由をご紹介しましょう。

崩壊していく学童保育所

学級崩壊という言葉を聞いたことがあるでしょう。
先生の指導の甲斐なく子どもたちが自由奔放に学校で過ごしてしまうことです。
教育機関という権威がある学校ですらこの状態になるので、その権威がない学童保育所の放課後児童支援員・学童保育指導員は大変です。
学校では先生の言うことに従っている子どもたちも学校を終えて放課後を過ごす学童保育所ではゆっくりしたいと感じています。
学童保育所のスタッフもそれは理解しているためある程度の自由は許容されていますが、それでも守らなければならないルールはあります。
そこでルールを守ってくれない子どもが大勢いると学童保育所という集団生活の場が崩壊していってしまうのです。

学童保育スタッフになる人とは

学童保育所の放課後児童支援員・学童保育指導員の勤務体系は放課後の2時間〜3時間が一般的です。
もちろん各施設で預かる時間によって変わります。
夏休みや冬休みなどの長期休暇中は8時から18時の中のシフト制のことが多いでしょう。
土曜日や給食がない日なども早く出勤する必要があります。
このように不安定な勤務体制のため、働く方はほとんどが40代以上の女性や時間に融通のきくフリーターや学生アルバイトです。

子育てを終えた女性やもと幼稚園教諭や保育士、学校教諭など子育て支援の経験者になります。
男性スタッフももちろんいます。その多くが教職を終えた年配の方だったり、教職員を目指している方やフリーターです。

子育てに関する経験者が多く、若い人材もいてバランスが取れているように見えますが、「小学生の子どもと遊ぶ」という知識と理解がない方がほとんどなのです。

子育て経験者が戸惑うこととは

小学生がそばにいた経験があったとしても、それは「小学生の子どもと遊ぶ」ということを体感したり、見ていたりということが少ないのが学童保育所スタッフに入職する方が戸惑う理由です。
場合によってはイメージと違う、思うようにいかないと退職してしまう可能性もあります。

もと保育士の場合

もと保育施設で働いていたという経験者は学童保育所でも重宝されますし、求人票の資格にも記載がある場合もあります。
大勢の子どもたちと遊ぶという知識もあるため、なんの問題もないように感じますが、未就学児と小学生は違うのです。

未就学児は大人の言うことをある程度聞いてくれますし、少し暴れていてもかわいいものです。
しかし、小学生は自己主張が明確になります。体格的にはもちろん、精神的にも成長しているので心身ともに傷ついてしまう学童保育所スタッフもいます。

未就学児にやっていたように子どもをまとめようとすると小学生は言うことを聞いてくれないでしょう。
ついてきてくれるのは保育園や幼稚園の延長線上にいる1年生くらいになってしまいます。
小さな子ども扱いされたことに不機嫌になる子どももいるので注意が必要です。

もと学校教諭の場合

教職を退職した年配の学校教諭経験者は、小学生を教えるための知識はあっても自由に遊ばせるということが許容できない場合があります。

指導をしても言うことをきかない子どもたちに戸惑い、さらに子どもたちにルールを課してしまう傾向があるのです。

しかし、学校とは違い学童保育所のスタッフは規模に合わせた人数しかいません。

学校では先生に従わなければいけないということが無意識に働く子どもたちも、学童保育所にくるとほとんど言うことをきかないのです。

学校を含め、地域社会の中でたくさんの子どもたちをまとめてきた経験がある学校教諭経験者は、子どもたちがついてこない現実を受け止められないのです。

また、小学生の体力を侮って遊びについていけなかったり、体当たりの遊びでケガをしてしまって退職するケースもあります。

子育て終わりの40代女性の場合

子育て経験があっても、1人~2人、多くても3人のお子さんを育てた経験があるくらいの方がほとんどです。

保育現場は40人から50人の子どもたちがいます。

比較的おとなしい女の子しか育てた経験がない、やんちゃな男の子しか育てた経験がないという方は自分が育てた経験がないタイプの児童を目の前にして戸惑うことばかりでしょう。

子育て経験を活かして保育現場に入るという場合、その経験が活かせるのはさほど多くありません。

たくさんの子どもたちと一緒に生活することを困難に感じる方が多いのです。

若い未経験者が定着してくれない理由

これから学童保育所の放課後児童支援員を目指すため、指導員でアルバイトをはじめたという方であれば続けてくれるでしょう。
しかし時間の融通がきくからという理由などで入職したフリーターや学生アルバイトの場合は難しい場合があります。

学生のアルバイトの場合

長期休暇や放課後など学校との折り合いがついたときに働いてくれる不定期入職の大学生アルバイト。
男子大学生の場合は子どもたちとダイナミックに遊んでくれ、女子大学生の場合はさまざまな遊びを提案したり、学校の話だけでも子どもたちの興味を引いてくれたりする学童保育所のムードメーカーのような重要な存在です。
しかし、入れない時期は重なりますし、いずれは学校を卒業して入職できなくなる存在になります。
貴重で重要でなおかつ継続が難しいのです。

フリーターの場合

時間に融通が聞いて子どもたちとも仲良くなりやすいフリーターの男性。
しかし、子どもと遊ぶことは楽しめても、「子どもを預かる」という面では配慮にかけることがあります。
保護者や学校・地域の方への対応が責任感のなさから相手に不安や不満を与えてしまうケースがあるのです。
学童保育所内で先輩スタッフや運営者側からの指導でそういった人材を育てることができればよいのですが、現実的ではないためクレームが入った時点で退職するケースがあります。

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