学童保育に寄せられる保護者からのクレーム事例

大切なお子さんを預かる以上、どうしても学童保育施設には保護者からクレームがはいることが多々あります。
公設の学童保育所であれば似たようなクレーム事例がどこでも発生しているものです。
それが繰り返される理由はそういったクレームにつながる事象が起こったことがあるというデータが蓄積されていないことが理由です。
ICTシステムを利用してデータを蓄積・共有しておけば防ぐことが可能です。
こちらでは過去本当にあったクレームの事例をご紹介します。
知っておくことで子どもたちを危険から守るだけでなく、保護者の不安や学童保育職員のストレスを取り除くことができるようになるでしょう。
目次
施設の安全管理ミスに寄って起きた事例
●戸締まり忘れで盗難
意外と多いのが複数人でおしゃべりしていて施錠を忘れてしまうケース。
学童施設の備品はもちろん、児童の私物が盗難にあうと間違いなくクレームにつながります。
担当を決めるだけでなく、実際に施錠する際には他の職員に声をかけてダブルチェックすると良いでしょう。
業務過多による残業が多いこともこういったミスを増やす原因になります。
●飛び出してきた児童と職員の衝突
特に低学年の児童は急に走り出したりはしゃいだりするものです。
職員がケガをする危険性もありますが、職員とぶつかったことで児童がケガをしたとなるとクレームになるでしょう。
走らないというルールを児童に伝えた上で、飛び出したりしないように物理的な対策をとることで事故を防げます。
職員管理・マニュアル不足から起きた事例
●私物の手帳を紛失して個人情報漏洩
業務上のメモ用に私物の手帳を使っていた職員が、その手帳を紛失してしまい、中に記載していた保護者や児童の個人情報が漏洩しクレームに繋がるケースもあります。
守秘義務違反に当たるため、持ち帰らない、プライベートとは別にするなど管理が必要でしょう。
こうした私物の手帳に関わらず、在籍児童の情報が載ったお便りや、個人に宛てたお誕生日カードなども紛失すると大変な問題になることがあります。
個人情報として捉えたときにどういった問題が発生するのか、どのように管理すべきかを職員同士で話し合い、施設運営側とも共有しておきましょう。
●薬を使用してしまい対応が問題に
赤チンを縫ったり、市販の湿布を貼ったりという行為がNGということをご存知でしょうか。
薬品によってはアレルギー体質の児童など、保護者からのクレームにつながる可能性があります。
絆創膏を貼るくらいがギリギリのラインです。どういったことがNG行為になるのが職員同士で確認すると良いでしょう。
一般的な常識のズレから起きた事例
●トラブルをよく起こす児童のマークを外したことからクレームに
子どもたちの集団では、自己主張が強い子や職員のサポートが必要な子などさまざまな特性の児童がいるため、職員が注意を向けるウエイトも変わってきます。
マークが必要な子からマークを外してしまうと収集がつかなくなり、他の児童にも悪影響を及ぼしクレームになるのです。
●お弁当を落とした児童に寄り添った対応をせず
お弁当を落として食べられず、お腹をすかせていたと子どもから聞いたら、保護者は一言いいたくなるでしょう。
お弁当を忘れた子がいた場合、保護者に一言連絡を入れ、保護者にもってきてもらう、職員が立替えてお弁当を用意するなど対応を選択してもらうのが一番でしょう。
学校など外部との連携ミスから起きた事例
●学校でケガをしたことを学校側が把握しておらずトラブルに
学校でケガをしたことを、担任の先生に言えず学童保育所で離してくれるお子さんもいます。
その場合、学校側が把握しているかどうかの確認をして、保護者にも伝えるという対応が必要になるでしょう。
学校側が知らず、保護者から学校側に問い合わせが行くと学童保育所も含めて保護者の不信感をかってしまいます。
●学校の下校時間と学童保育の送迎の時間が合わずにクレームへ
学校の敷地内にある学童保育施設であるにも関わらず、校舎から一歩外に出るとノータッチという先生もいます。こういった対応は校長先生によっても変わってくることもありますが、先生個人で考えると関係性もスムーズになるものです。
緊急連絡や急な下校時間の変更など、個別に連絡をもらえる場合もあるでしょう。
保護者はお休みの場合、学校と学童保育所それぞれに連絡を入れなければならないケースが多いです。
しかし、学童保育は連絡を忘れられがち。それを踏まえて学校と学童保育の連携は必要不可欠と言えるでしょう。
いかがでしょうか。
他の学童保育施設で起きた事例は、十分に対策の上でほかの施設でもその対応策が生かされるべきです。
上記のような事例や顛末を知っていれば、今目の前で起きていることに疑問を感じたり、制止したりできるでしょう。
ICTシステムを利用してデータを蓄積し、さまざまな事例を知ることでより良い対応が見いだせます。
無用な事故を防ぎ、児童・保護者が安心して過ごせる学童保育施設にしていきたいものです。
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