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「保育料ゼロ」の学童保育施設がオープン!その仕組みとは

公設の学童保育所よりも民間運営の学童保育所が保育料が高いことは周知の事実です。

しかし、民営にも関わらず「保育料がゼロ」という学童施設が富山県の船橋市にプレオープンしました。

ちょっと変わった形のこの学童保育施設、どういう仕組みになっているのでしょうか。

日本一小さな村にある学童保育施設

民営でありながら保育料無料の学童保育施設があるのは、富山市に隣接する日本一小さな村船橋市。

この村は子育て世帯が増加傾向にあり、小学生が増えています。

古民家を改装したこの学童保育施設「fork toyama(フォークトヤマ)」は、2022年7月に運用を始めたばかりで改装も途中のため、現在はプレオープン状態です。

保護者の就労形態を問わず、無料で利用することができます。

学童保育施設の課題

学童保育は運営する上でさまざまな課題を抱えています。

待機児童

2021年に過去最多を更新した学童保育施設の設置数。

待機児童は全国で1万3,000人を超え、需要はさらに上回っています。

富山県内の設置数は2021年5月時点で293施設で、待機児童は73人でした。(2021年5月厚労省)

保育の質

公設の学童保育施設に比べると、民営の学童保育施設は習い事や学習カリキュラムなどプログラムが充実しています。

しかし、料金が公設の施設と比べると割高なため、その地域性や家庭の経済状況によって保育の質自体が左右されているのが現状です。

保育の負担をみんなで支え合う「みん営」

民営学童保育施設「フォークトヤマ」の代表である岡山史興さんは、自身のお子さんが小学生になったことを機に学童保育施設の経営に乗り出しました。

企業や地域のブランド戦略、PRなどを手掛ける会社を経営していた岡山代表。

「fork(フォーク)」は「選択肢」という意味で、いろんな選択肢と出会える場所にしたいという思い出立ち上げました。

岡山代表によると、「フォークトヤマ」の最大の特徴は、保育の負担をみんなで支え合う「みん営」です。

みんなで保育料を支え合うため保護者の負担はゼロ円。

保育自体もみんなで支え合うため、さまざまな出会いがあるとのことです。

「みん営」による「保育料ゼロ」の仕組み

広い古民家を活用し、学童保育施設としてプレオープンした「フォークトヤマ」。

今後古民家の改修をすすめ、「コワーキングスペース」や「カフェ」といった機能をもたせ、異なる職業や仕事を持った人たちが作業場を共有するようにしていきます。

その利用には会員制度をとり、個人や企業から会費を得ることで学童保育施設の運営にかかる年間700〜800万円の経費をまかない、「保育料ゼロ」が叶うという仕組みです。

岡山代表が得意とする広報・PRのサポートを会員企業は受けることもできるため、すでに富山県内外の企業が契約をしています。

会員企業も楽しみながら学童保育の質向上に貢献

岡山代表は「教育環境に関わってきてもらいたい。企業、個人に会員になっていただき、一緒に子ども向けのプログラムを作って提供しようとか。いろんな関わり方の結果、自然と子どもたちが学童(保育)でいい時間を過ごせてる。みんなで支え合う場所にできたらいいなと」と伝えており、その考えに賛同する会員企業や個人の会員が子どもたちのために動き出しています。

地元の木材を使った住宅建築を行っている富山市の工務店の担当者は、家づくりのワークショップを子どもたちとはじめました。

こうした会員企業とのコラボレーションプログラムは子どもたちにとって多種多様な経験の機会を増やすにはぴったりです。

業界の魅力を伝える企画を実現させつつ学童保育の経営を支えることになるため、地域社会に貢献している企業として未来を支える子どもたちに伝えていけることになります。

こういった取り組みは、参加する会員企業も楽しみながら参加しているとのことです。

岡山代表は「この先も住みたいと思える地域になるために、実はすごく重要な役割なんじゃないかと。地方だから、不便だからということで諦めるのではなく、予算がなくても、子どもたちに本当に必要な、人生を豊かにする環境を作れるかが挑戦すべきことかなと」伝えています。

学童保育施設フォークトヤマは、プレオープンした古民家自体の改修費用もクラウドファンディングで募りました。

200人以上の方が「みん営」に共感し、応援しています。

現在は14人の子どもたちが自然あふれる学童保育所で楽しく過ごしている状態です。

「まなぶをあそぶ、みらいをつくる」をコンセプトにした、子育て世帯の「働く」と「育てる」の両立をサポートする民間運営のコミュニティ施設の本格オープンは2023年6月を目指しています。

こうした民間の学童保育施設の動きは現在の多様な働き方にマッチしているのではないでしょうか。

今後もこういった新しい学童保育運営の取り組みが広がり、経済状況や保護者の就労状況に関わらず子どもたちがさまざまな体験の機会を得て未来を選択できる学童保育施設が生まれてくるかもしれません。

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