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令和版「小1の壁」不安を抱える児童のために

毎年4月。新しいランドセルを背負った新入生の姿が見られる季節ですね。
小学1年生の登下校に不安を抱える保護者は多いものです。
(※2025年4月15日 朝日新聞の記事を参考に要約しています。)

ある母親の長男が感じた「げた箱」の恐怖とは

横浜市に住む38歳の公務員女性は、3年前の春、まだ小学校に入ったばかりの長男(9)から「げた箱が怖い」と言われました。
理由を尋ねても、最近まで保育園に通っていた長男の説明では状況がよく理解できませんでした。
翌朝、登校の際に一緒に行ってみると、数百人の児童が一度に昇降口に押し寄せる光景を目の当たりにしました。
その中で、長男は隣にある大きな体の高学年の児童に押されてしまい、恐怖を感じたようでした。

長男の登校をサポートしてくれた上級生と新しい友達

女性は、長男と共に登校してくれていた上級生の友達に事情を説明し、しばらくの間、1年生のげた箱まで一緒に行ってもらうことにしました。
次第に長男もその状況に慣れ、女性が登校に付き添ったのはその日1回限りとなりました。
「一緒に登校してくれる子がいて助かりました」と女性は話しています。
しかし、「一緒に登校してくれる子」を見つけるのは簡単ではありませんでした。
長男の小学校では、集団登校は入学式後の数日間だけです。
共働きで、夫婦ともに長男の登校時間よりも出勤が早く、付き添うことができなかったためです。
女性は、近所の洗濯物や玄関の傘、自転車を手がかりに、登校を一緒にしてくれる子を探し、ようやく見つけることができました。
「もし友達がいなかったり、親がずっと付き添っていたら、いつやめるべきか迷っていたかもしれません」と女性は振り返ります。

ある小学生の登校サポートの取り組み

多くの小学校では、幼稚園や保育園と異なり、保護者やバスによる送迎が少なく、子どもたちは一人で登校することが一般的です。
中には、集団登校やスクールバスがない学校もあります。
また、親の出勤時間が子どもの登校時間よりも早い家庭も多いのが現状です。
このような背景から、大阪府豊中市では市立小学校の校門開放時間を午前7時に早め、東京都豊島区では区立小学校で朝の預かり事業を開始するなど、早朝のサポート体制が広がっています。

小学1年生の登校準備と保護者の注意点とは

こども家庭庁が昨秋実施した調査によると、約3割の保護者が「朝の子どもの居場所を確保するための取り組みを利用したい」と回答しました。
特に、大都市圏や小学1、2年生の保護者に多く見られた傾向です。
しかし、実際にその取り組みを実施している、または検討している自治体は約3%にとどまっています。
登校に関しては、「小1の壁」として、入学後に多くの家庭が直面する問題となっています。
小学1年生の登校に関して、保護者が注意すべきことは何でしょうか。
「最低でも1回は親子で通学路を歩いてみてください」と、20年以上の経験を持つ教育評論家の親野智可等さんは提案しています。
普段よく知っている道でも、登下校時間帯になると状況が異なることがあります。
親子で通学路を歩き、「交通量が多いか、死角になっている場所はないか」を確認することが大切です。
また、万が一の際に駆け込むことができる「子ども110番の家」が近くにあれば、親子で訪れて挨拶をしておくと、いざという時に安心です。

小学1年生のための登校時の注意点と保護者のサポート

通学路に危険な場所があったり、友達と別れて一人で過ごす時間が長かったりする場合は、学校に相談し、安全な通学路への変更を考えることができます。
保護者が登校に付き添う場合、子どもの様子をよく見て、やめる時期はあらかじめ決めずに判断することが重要です。
心配が続く場合は、付き添いを再開したり、他の保護者と交代で登校を続けたりする方法もあります。
また、新年度は環境が変わり、余裕がない保護者も多いですが、「朝は子どもを叱らないように」とアドバイスしています。
経験から、叱られた子どもは視線が下がり、注意力が散漫になりがちです。
その結果、事故に遭いやすくなります。
入学直後の1年生は緊張しており、毎日体も心も疲れていることが多いです。
親野さんは、「家ではリラックスさせ、好きな遊びをして充電させてあげることが大切だ」と話しています。
そのためには、まず親が余裕を持っていることが重要です。

 

注目!新しい技術を活用した登下校の安全対策

データや新しい技術を活用して、登下校の安全を守る取り組みを行っている自治体も増えています。
東京都品川区では、2005年度から「まもるっち」という独自の児童見守りシステムを導入しています。
KDDIのキッズケータイを「まもるっち」仕様にカスタマイズし、区立小学校の新入生に無料で貸与しています。
この端末には、防犯ブザー機能がついており、危険を感じた際には、ストラップを引っ張ることで警報音が鳴り、区の「まもるっちセンター」のオペレーターと通話ができます。
また、GPS機能も搭載されており、警察や学校、保護者と連絡を取り合い、現場に駆けつけることも可能です。
区の担当者は、「区立学校以外の児童からも問い合わせが増えており、この取り組みに対する社会的ニーズがあると感じています」と述べています。

横浜市の「こども・安全安心マップ」では交通事故情報を提供

横浜市では、小学生などが関与した交通事故の発生地点を確認できる「こども・安全安心マップ」を2023年からインターネット上で公開しています。
このマップは、神奈川県警の事故データを基に作成され、昨年には防犯情報も追加されました。
このマップの閲覧回数は、すでに200万回を超えており、市の担当者は「このマップを活用して、危険な場所を点検し、慣習的に使用されていた通学路や見守り活動の拠点を見直した学校もある」と述べています。

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